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2023年7月にCentOS7からRocky Linux9へとOSをアップグレードしました。基本的には同じような使い方が可能になるように設定していますが、ここでは異なる点を書いておきます。
ツールなどをインストールする共有フォルダ名の変更
CentOS7の時は全解析サーバ共通で使うツールや、各ユーザのホームフォルダを
/suikou/tool /suikou/tool-all /suikou/home /suikou/download
に入れていたけど、Rocky Linux 9では
/suikou/tool9 /suikou/tool9-all /suikou/home9 /suikou/download9
に入れるようにしている。 CentOS7のフォルダもそのまま残っているので、昔のホームフォルダへのショートカットを作りたい場合は、
ln -s /suikou/home/yoshitake.kazutoshi ~/oldhome
などと自分の昔のhomeフォルダへのシンボリックリンクを作っておくとよい。
WEBブラウザからアクセス可能な解析環境の追加
CentOS7の時はR Studio ServerにWEBブラウザからアクセスできていたが、本システムではそれに加えて、Jupyter Hub(Python用)とCockpit(監視用)のソフトウェアもインストールしている。
アクセスはwebから。
Dockerに似たPodmanが利用可能
Dockerは通常root権限が必要なため、管理者以外が使うのはセキュリティ上許可しづらいが、Rocky LinuxのもととなっているRed Hat Enterprise LinuxではPodmanというユーザ権限で動作可能なコンテナ環境が開発されていて利用可能である。
podmanの使い方としては、
podman pull centos:7
などとしてコンテナ(仮想環境みたいなもの)のイメージをダウンロードして、
podman run -it -v "$PWD:$PWD" -w "$PWD" centos:7 bash
とすると、上の例では疑似的にCentOS7のまっさらな環境に入ることができます。この例では、podman実行時のカレントディレクトリ以下のファイルをpodmanの中で使えるように設定しています。 また、podmanはNFS(共有フォルダ)にイメージを保存することができないという制約があり、各サーバごとに~/work/podman以下にイメージを保存するように設定しています。そのため、何度もDockerHubなどのリポジトリから同じイメージをダウンロードすることになるため、m32sをキャッシュサーバとして設定し、docker.io, quay.ioの2つのリポジトリのデータはm32sにキャッシュがあればm32sから高速にダウンロードします。
podmanを起動すると、疑似的にrootで使えるyumなどのコマンドが使えるので、必要なツールなどを自由にインストールすることが可能です。 ツールをインストールした後、その環境を残したい場合は、podmanの中でexitと入力してコンテナを終了させてから、
podman ps -a
で表示される左端のCONTAINER ID
を使って(例えば39ad6ea30049だとすると)
podman commit 39ad6ea30049 yoshitake.kazutoshi/centos7-samtools:test1
などとしてイメージに変換する。 この時、イメージの名前としては次のようにつけること。
yoshitake.kazutoshi -> ユーザ名 centos7-samtools -> 目的ごとにつける名前。ツールの名前など test1 -> バージョン番号
さらにこのイメージをほかのサーバでも使用したい場合はdockerhubにイメージをアップロードしておくと便利である。 まず、ウェブブラウザでdockerhubを開きアカウントを作成してから
podman login -v docker.io #この後入力するユーザ名はメールアドレスではない。
でdockerhubにログインしてから
podman push yoshitake.kazutoshi/centos7-samtools:test1
でdockerhubにイメージが登録される。その後、ほかのサーバから
podman pull yoshitake.kazutoshi/centos7-samtools:test1
とすればよい。
仮想的にCentOS7環境に移る
goto-centos7