# アガロースゲルの写真からDNA量を定量する ## A. 使用するコンピュータについて 今回の実習で必要なコンピュータのスペックは、メモリ8GB以上、HDDの空き容量が50GBあるPCであれば十分です。もし十分なスペックのPCが手元にあれば、自分のPCで解析することを推奨します。 もし十分なスペックがない場合は、水圏生物工学研究室のPCを遠隔で使用することが可能です。 下記の4つのいずれかの環境を選択し、それぞれ事前準備を進めてください。 - [[自分のWindows PCで解析する]] - [[自分のMacで解析する]] - [[自分のWindows PCから水圏生物工学研究室のPCにログインして解析する|自分のWindows PCから水圏生物工学研究室のLinux PCにログインして解析する]] - [[自分のMacから水圏生物工学研究室のPCにログインして解析する|自分のMacから水圏生物工学研究室のLinux PCにログインして解析する]] 以下は「水圏生物工学研究室のLinux PCにログインして解析する」場合を想定して説明しますが、今回使用するソフトウェアはWindows版、Mac版、Linux版それぞれインストーラが存在するので、どのOSを使っても大丈夫です。 ## B. 参考ページ https://www.iqb.u-tokyo.ac.jp/chem/IMCB-8ken-HP/Lab_Manuals/entori/2017/6/26_ImageJ_files/20170513_ImageJ%e3%81%ae%e4%bd%bf%e3%81%84%e6%96%b9.pdf https://www.chem-agilent.com/appnote/applinote.php?pubno=5989-1086EN 本日行う内容を自動でより精度よく行う装置。 ## C. ImageJのインストール 1.ウェブブラウザ(Firefox)を開く。 {{:pasted:20211028-094956.png}} 2. 今見ているこのページをFirefoxで開いておく。皆さんのPCとリモートデスクトップ先のLinuxの間では文字のコピー&ペーストが行えます。https://imagej.nih.gov/ij/download.html を開いて、自分の使用しているOSにあった"ImageJ bundled with Java"をダウンロードする。 {{:pasted:20211028-095126.png}} 3. ファイルマネージャーを開く。 {{:pasted:20211028-095248.png}} 4. zipファイルを解凍する。 {{:pasted:20211028-095406.png}} 5. ImageJを起動する。 {{:pasted:20211028-095840.png}} 6. 電気泳動写真をダウンロードする。 http://suikou.fs.a.u-tokyo.ac.jp/yosh_data/2021jissyu/2021gels.zip 7. 電気泳動写真をImageJで開く。(File -> Open) {{:pasted:20211028-100053.png}} 8. 1レーン目を四角形で囲む。 {{:pasted:20211028-100434.png}} 9. Analyze -> Gels -> Select First Laneをクリックして、1レーン目を登録する。 {{:pasted:20211028-100354.png}} 10. 1レーン目の四角をドラッグ&ドロップして2レーン目を囲む。 {{:pasted:20211028-100758.png}} 11. Analyze -> Gels -> Select Next Laneをクリックして、2レーン目を登録する。 {{:pasted:20211028-100923.png}} 12. 10-11を繰り返して必要なレーンを登録する。 13. Analyze -> Gels -> Plot Lanesをクリックして輝度の波形情報をプロットします。 {{:pasted:20211028-101127.png}} 14. 直線ツールを使って各ピークを区切る。Shiftを押しながら線を引くとまっすぐ引ける。 {{:pasted:20211028-102014.png}} 15. 魔法の杖ツールを選択して、各ピークの中をクリックしていくと各ピークの面積がResultsウィンドウに表示される。 {{:pasted:20211028-102604.png}} 16. Resultsウインドウを選択した状態で、「Edit」→「Copy」でResultsをコピーしてExcel等に張り付ける。使用したGene Ladder 100マーカーの分子量・濃度は下記の通り。 {{:pasted:20211028-102913.png}} https://www.nippongene.com/siyaku/product/electrophoresis/tds/tds_gene-ladder-100.pdf 17. ImageJで定量した面積と、DNA量が相関しているか確認する。また、16S, 18S, 12Sそれぞれで「1st PCR産物」と「切り出し精製後」のバンドをImageJで定量し、切り出し精製の収率を計算する。(おそらく50%程度のはず)